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イラスト料金表の作り方 — 何を書き、どの形で出すか

2026年8月14日 · Art Commission Desk・確認 2026年8月16日

初めて作るなら、使い慣れたもので始めて構いません — Canva でも、CLIP STUDIO でも、スプレッドシートでも。ツールそのものより、料金表が機能するかを決める次の2点の方が大事です。読み手に暗算をさせないこと、そして価格を変えるたびにファイルを作り直さずに済むこと

この2点で選択肢はきれいに振り分けられます。この先はその話です。

料金表で実際にうまくいかないこと

失敗の形はほぼ決まっていて、絵の上手さとは関係ありません。

ひとつめは、読み手に計算をさせる構成です。ベース料金、1人追加料金、背景のランク、特急料金 — これらを並べた料金表は、あなたが高いかどうかを確かめる前に暗算を求めています。多くの読者は計算しません。「高いんだろう」と判断してタブを閉じます。そして、それが起きたことすらあなたには分かりません。

ふたつめは、ファイルが古くなることです。画像として作った料金表は「ファイル」であり、ファイルは置き去りにされます。値上げした、今季は受付を閉じた、あるジャンルをやめた — それでもプロフィールにピン留めされた画像は古いままです。更新するにはプロジェクトファイルを開いて再出力して、貼った場所すべてを貼り直す必要があるからです。ピン留めされた画像は、真実より長生きします。

料金表に求められる6つのこと

すべて確認できます。料金表を見て、はい/いいえで答えられるものです。

  1. 1つのプランに1つの総額。 読む人は「基本料金+修飾項目」ではなく、数字だけを読めること。
  2. 5分以内に編集できる。 価格の変更がデザイン作業になったら、それは実行されません。
  3. リンクとして共有できる。 Discord は画像を圧縮し、X は切り抜き、どちらもスマホでは読みにくい。リンクなら、送った後に中身を差し替えることもできます。
  4. 描かないことを書いている。 後からの気まずい2往復の最大の原因はこれで、直すのに必要なのは1行です。
  5. 利用条件が読み手の目に届く場所にある。 特に返金 — トラブルの判定材料になるのは、作業開始前に条件が公開されていたかどうかであって、後から言ったことではありません。
  6. 連絡手段で終わる。 次の一手のない立派な料金表は、誰も動かしません。

このリストにないものに気づくでしょう。フォント、レイアウト、モックアップ。テンプレート販売の主役はそれらですが、一番どうでもいい部分です。

実際に使われている7つの作り方

Canva。 無料で、誰でも使えて、見栄えはちゃんとしています。最初の1枚としては本当に正解です。ただし基準の1〜3で落ちます。画像を作るので、料金はテキストとして手打ちになり、編集は再出力と貼り直しになり、Discord では親指で拡大しないと読めないサムネイルに変わります。

CLIP STUDIO PAINT / Photoshop。 Canva と同じ形で、制御が効き、手間も増えます。料金表そのものを作品にしたいなら — それがポートフォリオの1枚にもなるという意味で — 採る価値はあります。落とす点も同じ3つです。

有料テンプレート(BOOTH、Etsy など)。 買うのはレイアウトで、機能ではありません。PSD や Canva ファイルとして届くので、そのファイル形式にできなかったことは、買ってもやはりできません。デザイン作業のショートカットとしてはあり、壊れる部分への対応にはなりません。

個人サイトの料金ページ。 日本では多くのイラストレーターが取っている形です。リンクになり、数分で編集でき、自分のものです。汎用の答えとしては最有力です。足りないのは、料金表がイラスト依頼について何も知らないこと — ティアはただのテキストで、料金表とそこから生まれる仕事の間につながりはありません。サイト自体の維持(ドメイン、更新、サーバー)も自分の負担になります。

Google スプレッドシート / ドキュメント。 無料で、即編集でき、リンクで共有できます — 基準の2・3・5は静かに満たします。見栄えの問題は思ったより大きいです。これは第一印象であり、共有されたスプレッドシートは「仮」の印象を与えます。シートや権限を取り違えて共有してしまう事故も現実にあり、同じファイルにクライアントの名前を載せるようになると軽視できません。なお、依頼管理のテンプレートや GAS コードは検索すれば日本語の解説記事が豊富に見つかります — 管理表を作ること自体はこの記事の範囲外です(そちらの比較は別記事で)。

X(Twitter)の固定ツイート。 運用は一番軽い — ツイートを固定するだけ。ただしツイートは流れるもので、画像は圧縮され、長い条件は読み切られません。そして「料金表」として検索されることも、リンクとして他の人に渡ることもありません。

マーケットプレイスのプラン(Skeb、SKIMA、ココナラ、pixiv Request)。 構造としては最も完成された形です。総額付きのプラン、内蔵の依頼フォーム、決済までついてくる。コストは2つあります。ひとつは手数料で、これは評価できる率直な取引です — 2026-08 の時点で、Skeb はクリエイター側9.8%(条件達成で6.8%)、SKIMA は依頼金額に応じて11〜22%、ココナラは出品者22%に加えて購入者5.5%、pixiv Request は10%です。もうひとつは、そのプラットフォーム経由で来るクライアントにしか効かないこと。Skeb はやり取りを最小化する「直答型」で、X の DM や Discord で直接来る依頼には何もしてくれません — 結果、それ以外の経路のために、別の答えをもうひとつ持つことになります。

比較表

1プラン1総額5分で編集リンク共有条件の同梱依頼フォームコスト
Canva / CLIP STUDIO手打ち不可 — 再出力画像のみ手打ちなし無料枠
有料テンプレート手打ち不可 — 再出力画像のみ手打ちなし買い切り
個人サイトのページ手打ち可能可能手打ちフォームを別途無料〜維持費
Google スプレッドシート手打ち可能可能手打ちなし無料
X の固定ツイート手打ち可能(再固定)画像のみ手打ちなし無料
Skeb / SKIMA / ココナラ内蔵可能可能プラットフォーム側あり成約手数料

表に金額を載せていないのは意図的です。掲載したすべてのプラットフォームは少なくとも一度は料金を変えており、ここに書いた数字はあなたが読む頃には静かに古くなっています。手数料の率は2026-08 に確認したもので、判断する前に必ず各自で現在の数字を確認してください。

私たちの位置

料金表エディタ:左にセクション一覧、右に公開された料金表のプレビュー

私たちはイラスト依頼を受ける絵描きのためのワークスペースを作っていて、その料金表はリンク型です。ティア、描くこと/描かないこと、利用範囲と返金の条件、空き枠 — それぞれが単独で編集できるセクションとして用意され、ひとつの URL に公開され、下には依頼フォームが付きます。読み終えたクライアントがその場で依頼内容を送れるようにするためです。

正直な限界も2つ。オプションの合計は自動計算しません — ティアには書いた料金が1つ載り、2人目のキャラのような追加項目は別掲になるので、組み合わせた依頼の合計は結局クライアントが計算します。そしてアカウントがひとつ増えます。すでに個人サイトで回っているなら、それで十分です。

何を使うとしてもやる価値のある3つのこと

  1. スタイルごとに分ける。 ひとつの料金表に選択肢のマトリクスを詰めるより、スタイルごとに分けた方がうまくいきます。シンプルな2枚は、完璧な1枚より反応を取れます。
  2. すべてのプランの隣に総額を書く。 繰り返しになっても書く。「全身・フル塗り — 8,000円」は料金です。「ベース4,000円+塗り2,000円+全身2,000円」は宿題です。
  3. 「描かないこと」を必要になる前に書く。 料金表に1行あるだけで、引き受けたくない依頼を断る会話がひとつ消えます。

関連:クライアントに進捗を見せる方法依頼管理に使われるツール。私たちはこの記事で取り上げたツールのひとつを作っています — この記事の内容は、使わない読者にとっても成り立つように書いています。記述に誤りがあれば教えてください。直します。